【端子抜け不良】半挿入による端子抜けの発生原因と流出防止のためのハーネス検査

ハーネス不良

ハーネスの加工ミス 端子抜け不良

端子抜けが発生する原因は端子の半挿入であるケースが多いです。 半挿入とはどのような状態でしょうか?
これは、コネクタへの挿入が不十分で、端子のロックが機能していない状態です。
ハウジングは人の手によって行われるため、どうしてもエラーが発生し得ます。
従って、半挿入をエラーとする試験の実施が必要です。

ハーネス不良 端子抜け ハーネス不良 端子抜けは半挿入によって発生する 半挿入によって端子がロックされていない

端子抜け流出防止のためのハーネス検査 瞬断試験

ハーネスの電気的試験は5種あります。
端子抜けを引き起こす、半挿入の検知に有効な試験は何でしょうか?
半挿入状態であっても、抵抗値に変動はないと考えられるため、配線試験や抵抗試験では検知が難しいです。
また、高電圧を印加しても、エラーの発生はしません。

半挿入の検知には、瞬間断線試験が有効です。
これは製品の不具合と、環境が合わさって引き起こされる、瞬間断線現象の有無を判定する試験です。
コネクタを接続した際に、端子がわずかにでも接触していれば導通していますが、
不具合があると旋回や屈曲することで、不安定となり、瞬断発生させます。
半挿入の場合、引っ張ることで緩み、瞬断発生します。

瞬間断線試験は、端子抜け流出の対策として非常に有効な試験で、デバイスの高機能化に伴って需要の高まっている試験です。

瞬間断線試験が搭載されていない古い検査器もございます。
瞬断試験実施のために、弊社検査器へ買い替えいただくケースは多いです。

瞬断試験はハーネス不良端子抜け流出防止に有効な試験 瞬断試験はケーブルの不良と環境が合わさって起こる複合的なエラー 半挿入状態の端子は振動や衝撃に晒されると瞬断現象を引き起こす

事例 自動車業界での端子抜け対策

自動車業界の端子抜け対策をご紹介いたします。
まず半挿入を防止する部品として、リテーナーがついております。
さらに検査治具にはフィクスチャーが用いられています。
フィクスチャーとはスプリングプローブによる擬似コネクタで、レバーにて一定の圧力を端子にかけ、導通させることができます。
端子が正しく挿入されていないと、押し出されます。

さらに瞬断試験を実施することで、さらに高品質とすることができます。
また、フィクスチャーについては、自動車業界以外でも導入が進んでいる検査治具です。

自動車向けコネクタには半挿入を防止するリテーナーという部品がついている 検査治具としてフィクスチャーを利用し、端子に圧力を加え端子抜けしないことを確認する スプリングプローブを用いたフィクスチャー検査治具は自動車業界以外でも活用が増加している

端子抜けを防止するためのハーネス検査器、治具について、是非お問い合わせください。