【ハーネスの不良】 芯線のひげの発生原因と不具合例 / 流出を防止する電気的検査

検査・試験の考え方, ハーネス不良

本動画では、ハーネスケーブルやワイヤーハーネスの加工ミス、 不良の一つ、”ひげ”の発生原因や挙動、流出防止策をご紹介いたします。 ハーネス検査器での耐圧試験にてひげの影響がないかを電気的に判定すること可能です。

芯線のひげの発生原因と不具合例

ひげとは端子から芯線が飛び出すこと ケーブル加工にてひげが飛び出る不良が起こる原因 ひげはワイヤーハーネスのショートなどの不良を起こす

ひげは、電線のストリップや端子カシメ等の加工が不適切である場合に発生します。 この不具合は、意図しないショートを発生させる可能性があります。 自動車業界などで多く利用される、組立式コネクタでは、半挿入を防止するために、リテーナーが用いられます。 ヒゲが発生していると、挿入時に巻き込み、不具合を発生させます。

不良流出を防止する画像検査や圧力検査

圧着時に、端子をチェックする方法はございます。 クリンプフォースモニターを利用して圧力変化を検知し、芯線はみ出しを確認可能です。 カメラにて光学的にひげがないかを検知することも可能です。 コネクタハウジング後では、ケース内部をX線による透過画像にて確認する方法もあります。

不良流出を防止する電気的なハーネス検査

一般的に3000Vにて1mmの放電が発生する 耐圧試験では高電圧を印加し電気的な異常があることを検知 ハーネス検査で瞬間的な接触を検知することも可能

電気的なハーネス検査では、ヒゲの影響がないかを検知できます。 完全に短絡が発生していれば、配線試験でエラーとすることができます。 さらに高品質な試験として、耐圧試験の実施も有効です。 一般的に、3000Vを印加すると、1ミリメートルの放電が発生すると言われています。 耐圧試験では、高電圧を印加し放電現象がないことを検知する試験です。 コネクタ内部にてひげが他の導体に接近している場合、電気的不具合として発見できるケースがございます。 ハーネス検査器には、目はないため、ひげの有無それ自体を検知することはできません。 したがって、有無の検知という観点からは2次的となります。 また、瞬間的な短絡をとらえ、検知できる場合もあります。 振動や衝撃を与え、その間の短絡有無を判定します。 ひげが異なる導体に接触すれば、エラーとすることができます。 耐圧試験はNMG+、NMK、NMXのハーネスマルチテスタで、 瞬間的な接触の検知はNMC+シリーズ等にて実施可能です。 品質の高いハーネス検査は、ナックマンシリーズにて実現ください。お気軽にご相談くださいませ。